京都探訪記 その1 「日向大神宮」


日向(ひむかい)大神宮は京都でも最も古い神社に数えられる神社で、
名前の通り宮崎の日向(ひゅうが)、高千穂の峯の神蹟から神霊を移して造営されたと伝えられている。

応仁の乱で一度焼け、江戸時代に近隣住民の有志によって再建されたそうだから、少なくとも数百年の歴史はあるわけだ。

京都の神社は寺とは違い、平安神宮などの一部の例外を除けばこじんまりとしたところが多いが、
ここや霊山護国神社など、山の上に位置する神社はかねがね大きく、歴史の古い神社が多いようである。

 

11720128_855046584574779_1726720563_n(地下鉄蹴上駅近くの鳥居をくぐって10分ほど参道を登った途中の分かれ道。
右の道を奥にさらに20分ほど登る)

この神社の特徴はなんといっても八坂神社など他の京都の神社に比べ
ぐっと装飾を抑えた質素な佇まいにあるだろう。
よくある朱色の鳥居に派手な本殿といった京都の一般的な神社のイメージとは一線を画す、
山奥にひっそり佇んでいる感じの神社である。
実際人でごった返す平安神宮からもたいして距離は離れていないのだが、
休日の昼ごろに行っても境内は非常に閑散としており、あまりの静けさに場所によっては恐怖を感じる瞬間すらあるほどである。社殿のボロボロさもその雰囲気に拍車をかけている。思えば宮崎の霧島山麓にある神社もこのような質実剛健な佇まいのところが多いので、
ここもそういうイメージに沿って造営されているのかもしれない。
(単に参拝客が少なくて社殿の修繕費がまかなえていないだけかもしれない)

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天照大神が祀られているからか境内には天の岩戸という、
数メートルの奥行きにトンネルのような穴が開いた巨大な岩があり、
中にも小さな社があって神社のプチ名所みたいになっている。
後日Googleで検索したところ、この天の岩戸はパワースポットと呼ばれていることがわかった。
あと中は真っ暗で電気もないので、夜中に穴の両側から挟み打ちされると死ぬしかないようなところである。

また境内の一番高い山の上には伊勢神宮参拝所という場所があり、
伊勢神宮の方を向いた鳥居が山の上のほんの僅かな隙間に建っている。
わざわざウグイスが鳩みたいに飛び交う獣道を歩いて登ってみたが、
感想としてはこれなら伊勢神宮行った方が楽だわというものであった。
誰も賽銭の回収に来ないのか、鳥居の周りには小銭が散乱していてそのままになっていた。
今伊勢という言葉を聞くとパルケエスパーニャが浮かぶ世代の僕だが、
大昔の人にとってはこれが伊勢神宮であり、近鉄電車もない時代は行くのに大変な労があったのであろう。

他に見所として、地下鉄蹴上駅の方から小さな鳥居を登って参道を登っていく途中、
イノシシ注意の看板とともにかつてこの神社がそれなりの観光地であったことを思わせる山荘の跡や、
文豪が暮らしていそうな木造りの家が廃墟的に立ち並んでいるのだが、その風情がなかなか見ものである。
iphoneがあればどこからでもいけるが、どの道20分ほどの山登りを強いられるので、
めんどくさい人はわざわざ行かなくてもいいと思う。(本殿の写真は撮り忘れました)

ライター:青のりしめじ(http://www.aonorishimeji.com)