今まで作ったことのないものを作ろう。その好奇心と冒険心で試行錯誤の末、作り出したのが当時のimagest。キラキラしていて柔らかく、それは何にも例えることができない形。名前のつけることのできないふわふわしたイメージ。それを形にしたのがimagestです。imagestの製作を思い返すといろんな偶然が重なって奇跡的に出来上がった形だったと記憶しています。シルバーという素材に真摯に向き合った結果、この形になりました。それは認識できない形となり、見る人使う人それぞれが違うイメージを抱くことでしょう。身につける人によってそのイメージの存在価値が変わる、本当にすばらしい形を作ることができました。今回、リスタートするにあたり、なにかアクセサリーのチェーンの代わりになるようなものはないか?と思考を巡らしました。チェーンがつくということは、ネックレスという限定的なイメージになってしまい、製作した当時のコンセプトを濁らしていました。そこでimagestをモチーフにした花形装飾活字を用いることで限定的なイメージになることを避けることができるのではないかと考えました。アクセサリーと花形装飾活字を一緒に販売することで、より形やイメージが連想できる新しい世界を創造するきっかけになればと思います。
最初、形を見た時、それがなんなのか認識する事が出来なかった。このアートワークをするという事は、イメージをなんらかな形で感化する事が使命であるとすぐに分かりました。この写真を撮った季節は冬でした。イメージをしていたものを淡々と撮っていましたが、何か物足りず、このままでいくのかという時に、庭の寒椿に目がいきました。早速、2輪だけ切り取って、花びらを分解し夢中で撮影したのを覚えています。結局、その写真はfirststageでは使う事はありませんでしたが、今回、2ndstageを行うにあたり、引っ張り出してきたという具合です。この為に用意した花形装飾活字も併せてご覧いただけると幸いです。今回、時期が空いたというのは大きな事であったと思います。アートワークは当時のままで、新たにグラフィックデザインを行いました。3年前に自分の作ったものではありますが、新鮮なものというか、今には無い、熱意みたいなものが感じられて、その熱意のまま、成長した技術で今回のグラフィックデザインに望みました。挑戦として、花形装飾活字も1つのアートとして、主役のシルバーアクセサリーと同等に扱う事で、新しい価値体系を築く事が出来ました。3年前のものなので恥ずかしい所も多々ありつつ、そういう所も、包み隠さず見せる事で、変わらぬ良さというか、当時やってた良さの再確認みたいなものを自分でも感じる事が出来たように思います。
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